今の証券会社に不満がなくても2つ目の口座を作る意味はある?

今使っている証券会社に、特に不満はない。

NISAも使えている。

投資信託も買える。

国内株の注文にも困っていない。

それでも、SBI証券や楽天証券など別の証券口座をもう1つ作る意味はあるのでしょうか。

結論からいうと、今の証券会社ではできないことを2つ目の口座で補えるなら意味があります。

一方、

なんとなく有名だから。

キャンペーンがあるから。

無料だから。

というだけなら、無理に増やす必要はありません。

2つ目の証券口座は、

今の口座を置き換えるものではなく、足りない機能だけ補うサブ口座

と考えると判断しやすくなります。

不満がなくても2つ目が役立つケースはある

今の証券会社に不満があるから乗り換える。

これは分かりやすい理由です。

しかし2つ目の口座は、乗り換えだけが目的ではありません。

たとえば、

今の証券会社
→NISA・投資信託の積立。

2つ目
→1株投資。

という使い分けもできます。

今の口座をそのまま残し、別の証券会社にしかない機能だけ利用する方法です。

そのため、現在の証券会社に不満がなくても2口座目を持つ意味はあります。

1株投資の注文方法が違うなら2つ目に意味がある

たとえばSBI証券と楽天証券では、1株投資の注文方法に違いがあります。

SBI証券のS株は1株から国内株を買えます。

楽天証券のかぶミニも1株から買えますが、対象銘柄ではリアルタイム・指値注文も利用できます。

そのため、

現在SBI証券で特に困っていない。

でも配当株だけは「この価格以下なら1株買う」という使い方をしたい。

という人なら、楽天証券をサブ口座として追加する理由があります。

反対に、1株を決められたタイミングで買えれば十分なら、2口座目を増やす必要性は下がります。

1株未満まで買いたいなら別口座の意味が出る

さらに違いが出るのが金額指定です。

たとえば、

1株3万円の銘柄を5,000円だけ買いたい。

毎月1万円を複数の日本株へ均等に分けたい。

という場合です。

1株投資でも最低1株分の資金が必要です。

一方、楽天証券のかぶピタッでは、NISA成長投資枠で100円以上1円単位の金額指定ができます。

そのため、

今の証券会社では1株単位までしか買えない。

しかし1株未満まで必要。

という明確な理由があれば、2つ目の証券会社を検討する意味があります。

ポイントを使い分けたいなら2口座目も候補になる

普段使っているポイントが複数ある人もいます。

たとえば、

Vポイント。

楽天ポイント。

の両方を使っている場合です。

SBI証券側でVポイントを投資に使い、楽天証券側で楽天ポイントを投資に使うという方法もあります。

ただし、

ポイントが余っているから証券口座まで増やす

必要があるかは別です。

実際に投資へ回す金額が小さく、口座管理の手間のほうが大きいなら、ポイントは別の用途に使っても構いません。

NISA口座とサブ口座を分ける方法もある

たとえば、

NISA
→SBI証券。

課税口座の1株投資
→楽天証券。

という使い分けもできます。

通常の証券総合口座は複数の証券会社に持てます。

一方、NISAは同じ年に複数の金融機関へ分けて利用できません。

そのため、

NISAのメイン口座は1社。

NISA以外で必要なサービスだけ2社目。

という形が分かりやすくなります。

NISAのためだけに2口座目を作っても使い分けられないことがある

ここは注意したいところです。

たとえば、

SBI証券でNISAの投資信託を積み立てる。

楽天証券のNISA成長投資枠でかぶピタッを使う。

という使い分けは同じ年にはできません。

つみたて投資枠と成長投資枠は、同じ金融機関で利用します。

そのため、楽天証券のNISA限定サービスを使いたい場合は、

サブ口座を追加するだけで目的を達成できるのか。

NISA金融機関そのものを変更する必要があるのか。

を確認します。

2つ目の口座を作れば、すべてのサービスを自由に併用できるわけではありません。

今の口座で全部できるなら2つ目は不要

反対に、

NISA積立。

国内株。

1株投資。

ポイント。

クレカ積立。

など、自分が使いたいものを今の証券会社ですべて利用できている場合です。

この状態なら、

別の証券会社も有名だから

という理由だけで口座を増やす必要性は高くありません。

証券口座が増えれば、

ログイン情報。

認証設定。

登録メール。

保有資産。

年間取引報告書。

など管理するものも増えます。

今の口座で目的を達成できるなら、1社へまとめることにもメリットがあります。

「手数料が少し安い」だけなら年間差を確認する

2つ目の口座を作る理由として、

他社のほうが手数料が安い

ということもあります。

ただし、自分が年に数回しか取引しないなら、差がほとんど出ない場合があります。

さらに現在は、主要ネット証券で国内株手数料が無料になる条件やサービスがあります。

そのため、

1回数十円安い。

だけで新しい口座を作る前に、

年間で実際にいくら違うのか

を確認します。

年間数百円程度なら、そのために資産を2社へ分ける必要があるかを考えます。

クレカ積立のためだけならポイント差を見る

同じことはクレカ積立にも言えます。

現在の証券会社では年間600ポイント。

別の証券会社なら年間900ポイント。

差は300ポイント。

という場合です。

この300ポイントのために、

新しい証券口座。

新しいクレジットカード。

新しいポイント。

を管理する必要があるかを考えます。

積立額が大きく、年間差も大きいなら2口座目の検討理由になります。

少額なら今の証券会社をそのまま使う選択も十分あります。

IPOなど目的が明確なら2口座目を作りやすい

2つ目を作る理由として分かりやすいのが、現在の口座とは違うサービスを使う場合です。

たとえば、

IPOへ申し込む機会を増やしたい。

外国株の取扱いを増やしたい。

特定の少額株サービスを使いたい。

というケースです。

この場合は、

今の証券会社に不満があるか

ではありません。

新しい証券会社にしかない目的があるか

で判断できます。

目的が明確なら、サブ口座を作る意味があります。

証券会社に障害が起きたときの予備にもなる

2つの証券会社を持っていると、一方でシステム障害などが発生した場合でも、もう一方の口座は利用できる可能性があります。

ただし、

A社で保有している株をB社から売る

ことは通常できません。

そのため、2口座持てば保有株の障害対策が完全にできるわけではありません。

あくまで、

別の証券会社でも新しい取引ができる環境を持つ

という程度に考えます。

これだけを理由に口座を増やす必要性は高くありません。

資産を目的別に分けたい人には分かりやすい

証券口座を、

長期資産形成用。

個別株用。

のように分けたい人もいます。

たとえば、

SBI証券
→NISA・長期積立。

楽天証券
→個別株の少額投資。

という形です。

画面を開いたときに目的別の資産が分かれるため、管理しやすいと感じる人もいます。

逆に、全資産を一画面で見たい人には不便です。

2口座管理が向くかは、管理方法の好みでも変わります。

2つ目を作る前に「何専用か」を決める

サブ口座を作るなら、これが一番分かりやすい方法です。

たとえば、

楽天証券
→1株指値専用。

SBI証券
→NISA専用。

というように役割を決めます。

逆に、

なんとなく2社とも使う。

となると、

同じ投資信託を両方で持つ。

同じ株を両方で持つ。

資金も半分ずつ。

という状態になりやすくなります。

2つ目は、「何をするための口座か」を一言で言える場合だけ作るくらいでもよいでしょう。

2つ目の口座を作る意味がある人

次のような人です。

  • 今の証券会社にないサービスを使いたい
  • 1株投資の注文方法を使い分けたい
  • 別のポイントを投資に使いたい
  • IPOなど別の目的がある
  • 長期資産と個別株を口座で分けたい
  • サブ口座の役割を明確に決められる

この場合は、今の証券会社に不満がなくても2つ目を作る意味があります。

今の1口座だけで十分な人

一方、次のような人です。

  • NISA積立だけ
  • 今の証券会社ですべて足りている
  • 個別株も現在の口座で買える
  • ポイント差をほとんど気にしない
  • 保有資産を1カ所で管理したい
  • 2つ目で何をするのか決まっていない

この場合は、無理に口座を追加する必要はありません。

「無料だから」は2つ目を作る理由にならない

SBI証券は口座開設料・口座管理料が無料です。

楽天証券も口座維持管理手数料を無料としています。

そのため2口座目を持つ金銭的なハードルは低いです。

ただし、

無料
=
持ったほうが得

ではありません。

IDや認証を管理する口座が1つ増えます。

資産情報も分かれます。

使わないなら、無料でもメリットはありません。

結論|2つ目は「今の口座に足りない1機能」があるなら作る

今の証券会社に不満がなくても、2つ目の口座を作る意味はあります。

ただし、その理由は、

今の証券会社より優秀そうだから

ではありません。

今の証券会社ではできないことを、2つ目で補えるから

です。

たとえば、

1株の指値を使いたい。

1株未満の金額指定を使いたい。

別のポイントを投資へ回したい。

別目的の口座を作りたい。

という明確な理由があるなら、サブ口座を持つ意味があります。

一方、今の口座で、

NISA。

積立。

国内株。

少額投資。

まで困っていないなら、1口座のままでも問題ありません。

判断するときは、

「2つ目を作ったら何をする?」

と考えてみてください。

一言で答えられるなら作る理由があります。

答えが「特にない」なら、今の証券会社をそのまま使うほうがシンプルです。

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次に確認するなら

2つ目を作る理由が見つかったら、その目的を現在の証券会社では本当に満たせないかを最後に確認します。

そのうえで「1株指値専用」「IPO専用」のように役割を決めてから開設すると、口座だけ増えて使わなくなるのを避けやすくなります。

出典

SBI証券|口座開設にかかる費用や口座管理料は?、楽天証券|その他の手数料・費用、金融庁|NISAを知る、楽天証券|かぶピタッ(金額指定取引)、楽天証券|かぶツミ 取引ルール

この記事は、2026年8月時点の金融庁・各証券会社の公開情報をもとに作成しています。